激動の2013年をブログ記事で振り返ろう
あけましておめでとうございます。2014年最初の記事ですが、まずは2013年の振り返り企画を行います。
2013年は激動の年でした
まず最初に言及すべきは、2013年は私にとって20代最後の年であり、大きな転機でもあったことです。
ブログメディア「アシタノレシピ」で連載開始します!
アシタをタノしく!
アシタノレシピ、というブログメディアをご存知でしょうか?
アシタノレシピ -明日を楽しくするレシピ集-
アシタノレシピは「明日を楽しく!」をモットーに、日々の仕事やプライベートを楽しくするためのちょっとした工夫やコツ、考え方を紹介するブログメディアです。
以前から愛読していて、しかもこのブログ再開のきっかけになったイベントの母体でもあります。
でも、実は、しばらく活動が停滞していたので、リスタートすることになったのです。
中心的メンバーであるBeck(べっく:北真也)さんのブログに、その決意が表れています。
【雑記】私は無力であるが故に仲間の力を必要とするのです | Hacks for Creative Life!
この記念すべき2周年のリスタートに、新メンバーとして加わることになりました!
新連載タイトル発表します
新連載のタイトルは、
「ぱうぜセンセのコメントボックス」
です。
え、どんな内容になるか、って?
それはフタをあけてみてのお楽しみ、です。
「え、センセって何だよ、先生じゃないのかよ」
というツッコミの声が聞こえてきますが、たしかにいま「先生」と呼ばれる職業についたものの、自分で連載タイトルとして採用するのはなんだかエラそうですし、皆さんには親しみと多少のいじり心をこめて「ぱうぜセンセ!」と呼んで欲しいものであります。
…一応プライベートモードです、一応。なので、「先生」呼びはご勘弁ください。
学生にもつたえてあります
もちろん元ネタには「先生」として見聞したことを使うんですが、ちゃんと学生の皆さんには「プライベートのブログで、個人情報上問題ない範囲でネタにすることがあるから、ダメな場合はオフレコだってちゃんと言ってくださいね」と伝えてあります!(キリッ
ということですので、安心してください。
乞うご期待、であります。
12月から、毎週土曜日の登板を予定しています。
【告知】12月22日(日)第1回 NUboardユーザーミーティングで登壇します #NUboard #bungu
好きだと言い続けてたらお声がかかりました
ご無沙汰しております、ぱうぜです。今回は、イベントのお知らせです。
12月22日(日)の午後、第1回 NUboardユーザーミーティングが開かれます。実は、このブログではNUboardの一周年記念展示会にあわせて「非公式ファンミーティング」を押しかけで企画してしまうほど私はNUboardを愛して止まないわけですが、ついに公式のユーザーミーティングが開かれることになったわけです。
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今回、これにあわせて過去記事に「NUboard」タグをつけました。
本ブログのNUboard関連エントリは以下のリンク先からどうぞ。
"NUboard" - 記事一覧 - カフェパウゼをあなたと
本記事のイラスト(ぱうぜの体型が実物よりも4割ほどスリムなこと以外はそっくりなイラストですね!)は、「純コミックス」主宰の岡野純さんに書いていただきました。そう、W講師となっております。
どんなことをするの?
イベントの詳しい内容とお申し込みはこちらのリンク先からどうぞ。
12月22日 第1回 NUboardユーザーミーティング(東京都)
ここにもあるとおり、私は
「対話に使おうNUboard ~発想とコミュニケーション~」
というタイトルでお話しさせていただきます。
そう、このブログのテーマそのものですね。
発想とコミュニケーション、そして対話。これは私の人生におけるテーマでもあります。
現在、新米大学教員として研究室に学生を呼んでは質問に答えたり珈琲を飲んだりしているわけですが、そのときにNUboardが大活躍なのです。
もともと博士論文の執筆のために、発想のために使っていたツールですが、コミュニケーションツールとしてもとても優れています。いや、むしろ、
「発想とコミュニケーション」を同時進行で行うためにとても便利なツール
なのです。
当日は、実際の使用例をお見せしながら、どんなことをしているのかをお知らせしようと思います。
junさんの講演もとっても楽しみ
なお、junさんは
「幼稚園児×NUboardに学ぶタスク管理のはじめかた」
というタイトルでお話されるそうです。
詳しくはこちら。
【告知】12月22日(日)「第1回 NUboardユーザーミーティング」でタスク管理のはじめかたについて講演します! « 純コミックス
リンク先にもあるとおり、
マンガでわかる!幼稚園児でもできた!!タスク管理超入門 (impress QuickBooks)
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いやあ、本当に幼稚園児が自分で支度ができるようになるまでを生き生きと描いたマンガです。タスク管理につまづいた人にも、「タスク管理なにそれおいしいの?」状態の人にもお勧めです。学生にも勧めています。
なんと無料イベントです
また、今回はNUboardの発売元である欧文印刷さん主催イベントです。
NUboard(ヌーボード)
なんと無料です!(懇親会は実費です)
30名限定イベントとなっています。2013年11月11日21:23現在で、すでに半分席が埋まっています。
迷っている方、是非今のうちにお申し込みください!
申込先はこちら。
12月22日 第1回 NUboardユーザーミーティング(東京都)
ライトニングトーク大会もあるかも
5分程度でプレゼンをしたい方も募集中! RT @jun04243ブログ更新しました!【告知】12/22日(日)「第1回 NUboardユーザーミーティング」でタスク管理のはじめかたについて講演します! http://t.co/tZi8OxPCCP - 【純コミックス】
— kumita-joj (@kumitajoj) 2013, 11月 11
更に、現在ライトニングトークをしてくださる方も募集しているとのこと。
5分程度のプレゼンで、あなたの使い方を教えてくださいませんか?
NUboardのヘビーユーザーにも、これから使ってみようかなという方にもお楽しみいただける内容になっております。
迷っている人、ぜひお申し込みください!
続きは会場でお話ししましょう。ぜひ、また有意義なカフェパウゼをできることを心待ちにしております!
「どうせやるなら二毛作」時間とレイヤーの複数掛けを目指すために
座右の銘:「どうせやるなら二毛作」
最終的に研究か教育に回収できるならば自己満足だけにならないので、どうにかそういうサイクルというかシステムを構築しておきたいところです。私の座右の銘は、「どうせやるなら二毛作」です。
— ぱうぜ (@kfpause) 2013, 9月 29
日曜日の朝というのは自由な発想をしていることが多くて、自分でも思いも寄らないことをツイートしたりします。
「どうせやるなら二毛作」。
これ、自分の人生哲学になっているような気がするので、今ここで考えていることを形に残しておくことにしましょう。
リソースが大量かつ濃密な人たち
世の中には、とんでもない人達がいます。人に一つの基準だけで勝ち負けのランクをつけるなんておこがましいし、ばかげているのはかつて書いた記事(スカウターからスタンドの世界へ - カフェパウゼをあなたと)でも触れたとおり。多様な価値観と可能性の世界で、ランク付けなんて意味をなさない。
しかし、どうにも感じてしまうことがあります・・・それは、リソース量のちがいです。
世の中には、普通の人が持ち得ないような熱量を秘めている人がいます。「法学研究者らしく定義付けしろよ」といわれると困ってしまうのですが、ほんともう、なんか「できることの量」が違うんですよ。そして、量の多さが質の違いを凌駕している。
・・・そういう人達を、まあ、Sランクとでもしましょう。マンガやライトノベルの世界でよくある「S級ハンター」とかそういうイメージの、Sランク。
その中には、有り余るリソースを一点投入するとかえって軋轢があるから、とでもいうのでしょうか、全然別職種の仕事を同時にこなしてみたり、完全匿名の筆名を何個も抱えて活躍している人もいます。
自分に何が出来るだろう
ここ数年でようやく「研究者」を名乗れるようになったことと関係しているのでしょうか、実に様々な方々とお仕事をする機会にめぐまれました。また、友人関係やSNS関連でも様々な方々とコラボレーションする機会にめぐりあいました。そうしたときにやはり感じてしまうのです、「ああ、自分はSランクの人々には普通のやり方ではかなわない」、と。
勝ち負けにこだわらない私ですが、貢献度として自分がどこまでやっているのか、果たせる役割を負えていないのではないかということは気にしています。
特に、(これも運の要因が強いですが)本来は貸与である奨学金を事後的に給付にしていただく返済免除という仕組みを適用してもらったので、単に国立大学で学んだという以上に、直接的に税金が投入されているのです、私の人生には。
なにかしなければいけない、しかしそのままではSランクの人々が行う貢献度にはかなわない。
多毛作のすすめ
時間管理のステップとして
そんな折、素敵な発想に出会いました。
人生の舵は自分で切れ!あなたの10年後は今週の33.6時間で決まる (impress QuickBooks)
- 作者: jMatsuzaki
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この電子書籍の第八楽節 STEP4:自分時間を夢に昇華する3つのアクション
(電子書籍でのサイテーションを示すやり方は難しいのですが、ここでは目次で場所を示します)で、著者のJMatsuzaki氏(友人ですので、以下、親しみも込めて、愛称のJMと書きますね)は、自分の時間を増やしていくための方策について、
具体的にどのような改善策を打ち出すべきかですが、大きく以下の3つに分類できます。
1.分類を入れ替える
2.実行順序を入れ替える
3.複数の分野を同時実行する
と述べた上で、最後の3についてこのように述べています。
3つ目の「複数の分野を同時実行する」は最も難しい取り組みですが、実現できれば最も高い効果を発揮できるものです。ここでいう分野とは、「家族」や「健康」や「社員」など、1st Burnerにて夢を分類した分野のことです。勘違いしやすいのですが、1つの行動が1つの分野に貢献するとは限りません。1つの行いで複数の分野を前進させることができます。
そして、一人でするランニングを、家族でのバドミントンに切り替えることで、「健康」だけの時間を「健康」・「家族」という複数分野に貢献する時間へと変えることを例としてあげています。
レイヤーの重ね合わせ
また、佐々木俊尚氏の「レイヤー化する世界」における、レイヤーの重ね合わせも、私に強いインスピレーションを与えます。
レイヤー化する世界―テクノロジーとの共犯関係が始まる (NHK出版新書 410)
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これについては倉下忠憲さんが既に図解で解説している記事がありますから、コレに加えて語りたいことは別記事にゆずります。
R-style » 「レイヤー化する個人」がもたらすもの
自分が持つ役割は複数あり、同時に満たす"差し手"がある
これらから導き出された知見を、私なりにまとめると、
「自分が持つ役割は複数あり、複数同時に満たす"差し手"がある」
ということになります。
イメージしているのは、ルーレットでいう「複数賭け」です。一枚のチップで、特定の数字だけではなく、複数の数字に賭ける方法です。ルーレットの世界ではそういう賭け方は配当が少なく設定されています。リターンが返ってくる可能性が高いから、ですね。
しかし、「時間の複数掛け」においては、JMが言うように、複数の分野を同時に満たすことは難しい。さらにいえば、佐々木俊尚氏の著作とそれに対する倉下忠憲氏の書評が示すように、複数のレイヤーを見つけることすら難しいかも知れません。
しかし、一度見つけてしまえば、一つのチップで2つ、3つのリターンが返ってくる・・・そんな気がしています。
時間は使い続けることしか出来ないし、限られた量しか配分されない。
そうだからこそ、戻ってくる可能性がある道筋を複数用意したい。
「畑を重ねる」ために
重ねる事が難しいなら、自分で「重なる畑」を作ってしまえばいいのではないか。今はそう捉え直しています。自分の本職である研究と教育。そして、自分が余暇としてやりたいと思っているブログやSNS。こういう複数の部分を、どうにか重ね合わせながら生きていくことができないか。それを模索しているところです。
そして、「重なる畑がないなら作ってしまおう」ということを、考えています。
連作障害をどう回避するのか
多毛作の例えは、もうひとつ、発想を広げるステップになります。それは、「連作障害」の存在です。多毛作で作物を作るときのポイントは、作物Aで使ってしまった地力を、作物BやCの栽培時に回復させること、でした。これは、むりやり「畑」を重ねたときに出てくるであろう様々な障害の可能性を想起させます。単純にひとつひとつやっていくことと、どう違うのか。ちゃんと回収出来る投資になっているのか。ブログやSNSをやるときは、それを考えながらやっているところです。
どうせやるなら二毛作。こうやって書いてみるとまだまだ煮詰まった考え方ではありませんが、引き続き「座右の銘」に仮置きして頑張っていこうかと思います。
朝晩が冷えるようになって、温かいお茶が嬉しい季節になりました。ゆっくりとカフェパウゼを。
「文章をはき出すとき」と「推敲・編集するとき」を分けてみよう
同じことを4回聞かれたから書きますよ
もうすぐ10月・・・12月提出の修士論文や博士論文を抱えている人からすると、9月中にどこまで出来るかが一つのポイントになります。立て続けに3人くらいの方から、「どうしても進まない日が何日も続くんです、どうすればいいでしょう」というご相談を受けました。
とりあえず、最悪の事態を避けるために、「発声練習」さんの以下のエントリ及びそこの関連リンクを見ることを薦めました。
卒業研究・修士研究時の悪循環を防ごう - 発声練習
そして、どういう風に進めているのか、どういう段階なのかを聞いた上で、自分が博士論文を執筆するときに一番気をつけていたことを話したので、ここでも紹介してみたいと思います。
一番大事な気づき:「思いつく人」と「直す人」は違う人
長文になることがわかりきっている文章を書くときに、いつも見落としてしまうことがあります。それは、あまりに長い文章だと脳内メモリだけでは整序立った文章にすることは難しい、ということです。
ひらめいて、思いついて、話し始めるときのわくわくした人と、しっかりして、落ち着いて、直し始めるときの少し醒めている人を同時に動かすことは難しいのです。
これが、1000字、あるいはせいぜい5000字くらいの長さのブログ1エントリー分であれば、書いたり戻ったりしながらでもなんとか書けます。文章を紡ぎながら編集も一緒にやってしまうというスタイルですね。
しかし、5000字の原稿を10枚、20枚と組み合わせていかなければ書けないような長さになると、どうしても編集担当要員が必要になります。相互の文章の並び順とか、適切な脚註の配置などは、ひらめいているときのわくわく感を持ち続けているとミスしやすいんですよ。
意図的に作業を分けよう
そうであるならば、意図的に作業をわける事が必要になります。自分が博論を書いたときに、指導教員と相談しながらやったやり方は以下の通りです。
第一フェイズ:ひらめきを生かしながら、「もやもや」をとにかく紙に落とし込む
まずは、今考えていることをとにかく紙に書き出します。
あなたが論文を書いている途中の院生であれば、「この話題とこの資料は関連しているな」というような塊がいくつもあるはずです。あるいは、「大目次は出来ていて、この話題は第1章のどこかに入る」とか。
そういう状態でいいですから、とにかく書いてみましょう。
文章の並び順や脚註の細かいルールはあまり気にしないで、わかるように書いてみる。
前にちょっとやり方を紹介した「手書き→マインドマップ→テキストエディタ」というやり方もあります。
文章をモリモリ書くための4つのステップ - カフェパウゼをあなたと
これは編集のしやすさをも念頭に置いてますが、最初は、とにかく手書き(できるだけなめらかに書けるボールペンや万年筆をお勧め)で書き殴ったり、テキストエディタ(文字を打つ以外の機能があまりないようなもの)を使ってやってみましょう。
頭の中でもやもやしているだけでは、誰にも見せることができません。どんなに親切な指導教員でも、見ることができない文章を添削することはできないのですから。
第二フェイズ:意味付けを捉えなおし、並び替え、文章を整えて編集しよう
うわーっと第一フェイズを行うと、とにかく材料だけはそろいます。あとは、コレを料理していけばいいのです。
手書きであれば、ペンを色ペンに持ち変える。テキストエディタであれば、アウトラインが使えるソフトを起動します。そして、並び替えてみたり、重なるところをつないでみたり、脚註を整えたり・・・とにかく、手を入れていきます。
追加で新しく書きたくなったら?脇にメモ帳を置いておいて、アイデアベースでいいから書き付けておきましょう。編集脳になっているときのアイデアは、非常にメタな視点になっていることが多く、その文章の序文や結末に大きく影響することが多いです。
どこで人に見せるのか?
第一フェイズと第二フェイズを続けていくと、どうにかこうにか文章ができていきます。しかし、第二フェイズにまで達したものだけを見せようとすると、どこかでモチベーションが下がったりします。そこで、かなり切羽詰まっているときは、「とにかく第一フェイズでいいから持ってきて」と言ってくれる人を探して、極めて短期間に無理矢理にでも成果報告をする、というのをおすすめしています。
なぜって?・・・人に話すとものすごく進むことがあるからです。
書こうとして巧くいかないときは、改めて別角度での表現をしてみるとすっと見えてくることがあります。誰かに話そうとする、というのは、その点で非常に優れた「前への進み方」です。
研究ハックフォーラム・若手法学研究者フォーラムはそういう場を提供してます
このブログ記事の↓のほうにリンクが張ってありますとおり、私はふたつのフェイスブックグループを運営しています。そこで同好の士を探して、お互いの文章を見せ合うというのも一つの手です。ちょうど、科研費等の「作文」シーズンでもありますし、相互扶助をするにはピッタリの時期かも知れません。
このやり方につきあってくださった師匠にはとても感謝しています。師匠が、「とにかく1週間に5000字書いて持ってきなさい」と言ってくれなかったら、到底書き切れませんでした。「とにかく書いて書いて見せる」というやり方が功を奏することもあります。うじうじ考えて前に進めない日ももちろんあります。ノってきた日にモリモリ書いて反撃しましょう。
やっと涼しくなってきました。夏に悶々とした分を、少しづつ取り返していきましょう。
きっと書けますから。疲れたときには遠慮無くカフェパウゼを。
「なぜブログをやっているの?」と問われて改めて考えた3つのこと
「忙しそうなのになぜブログをやっているのですか」
「研究ハックフォーラム」と「研妻あるある」がらみでより親しくなったご夫婦からお会いしたい旨のお申し出をいただき、一通りご相談に乗った後に、旦那様(研究者)から聞かれました。
「ぱうぜさんはますますお忙しそうです。今なぜ、ブログを続けているのですか。続けるコツとかありますか」と。
このブログをやっている理由は過去のエントリでも書きました。
なぜ始めるのか? - カフェパウゼをあなたと
この記事をかいていたときはまだ博士論文を執筆している最中でしたので、余計に「ブログをしていることの言い訳」が必要でした。
(今だって、「直近一週間以内に〆切があるときはブログは控える」ようにしていますけれども。)
このエントリーで述べたことと多少重複しますが、上記の会合で述べた三つのポイントをこのブログにも書いておこうと思います。
その1:ブログはセーブポイントでありデータベース
まずは、上記エントリーでも書いていたとおりの理由です。
セーブポイントとしてのブログ
あのときは、「初心者の今」を記録しておく、ということを書きました。どうしても自分の考えは変化していくので、その時々に気づいたことを、その時々の感情と共に記録していくのであれば「今」しかない。上級者になってからでは見えないこともたくさん気がついているはずで、それを記録しておくべきであろう、ということでした。
質問データベース
また、自分の中でのブログポリシーとして、「同じ事を3回聞かれたり説明したりしたら記事にしよう」ということがあります。まったく同じ内容のことを3回話すというのは、その話に需要があるということですし、自分の中でも表現がこなれてきます。そうなったら、4回目以降は「とりあえずこの記事読んで、それでも分からないなら相談して」と言った方が、自分も相手も時間の節約になるはずです。なによりブログに置いておけば全世界どこからでもアクセスできますから、自分でも「前はどうしたっけ」と考えたとき、どこからでも見ることができて便利です。
その2:ネタ探し脳を持つ
ここからは一般的に言われていることも含めて改めて書いてみましょう。
アウトプット先があるということの幸福
常に何かを考えながら暮らしていると、色々なことに気がつきます。今はちょっとした感想や感慨を示すのに便利なTwitterなどがありますから、メモ的に「つぶやく」こともできます。しかし、やはりまとまった気持ちを残しておくためにはある程度の長さが必要になりますし、エビデンスを示しつつ書くためにはTwitterは不向きです(一部だけ切り離されて拡散してしまうことを禁止できない仕組み)。そうしたとき、まとまった文章を、自分以外の人の手を借りず、しかし自分以外の人にも読んでもらうスタイルでかき付けることができるこの場は便利です。
ブログに書いてしまえば「無駄」なことではなくなる
今日みたいな台風の日、予定がキャンセルになって、家でごろごろ・・・そんなときに降りてくる気持ちを書き付ける場所がなければ、今日一日なにも起きなかった(それはそれで幸せなことですが)ことになってしまう。そうならないように今パソコンを開いているのかも知れません。ただ思索しているだけでなく、書き付ける場所を持つことで、どうにか生産的な頭でいられるような気がします。
その3:「文章書き」を好きで居続けるために
その2の後半からなし崩し的に入っていますが、最後は「文章書きを好きで居続けるために」ブログを書いている、という側面についてです。
「モードの違う書き手」を自分の中に複数用意しておく意味
つい先日、7月に行った某講演について、後日談や補足に当たる記事を書いて欲しいという追加の依頼がありました。もちろん、論文でもいいとのことでしたが、共著者との関係から、堅苦しくない文章で、しかしややもすると間違ったメッセ―ジになりかねない部分についての補足をしようと試みました。
しかし、どういうスタイルで書くべきか、悩みました。・・・そうだ、このブログのスタイルで書いてしまえ。
そう思ってからは早かったです。要するに、伝えたいことを決めておいて、それに当たるような体験談を付け加えていくというスタイルです。厳密なエビデンスは求められない代わりに、読みやすさと親しみやすさが求められるという、この依頼にはピッタリでした。
(このお仕事は本名で受けていますので、公刊され次第そちらのペルソナのサイトでリンクを張ります)
このようなスタイルの依頼はかつてもありました・・・前職のメルマガで担当していたコラムがそうです。内容は割とマジメだけれども、論文ほどの厳密な脚註は必要ではない代わりに、広い読み手を想定するというような。こう言う文章の書き方の訓練に、ブログはピッタリです。
すぐに反応が返ってくる所も魅力
また、ブログの場合は、各種SNSとの連携をうまく使えば、すぐにレスポンスが返ってきます。論文だと査読がなかったとしても掲載までにはかなり時間がかかりますから、そうはいかないですね。レスポンスを得るまで時間が掛かるコンテンツを作りつつも、その合間に反応がわかるコンテンツを投下することで、文章を書くためのモチベーションを保っているという面があります。
つべこべ言わずにはじめてみては
こういう質問を受けた理由は、「やってみたいんだけどどうしていいかわからない」ということでした。いや、つべこべ言わずに始めてみては。どうしても、その人それぞれのやり方になるし、それで良いんですから。
研究会の打ち上げの後に、研究の話とブログの話を両方織り交ぜたカフェパウゼができて、とても幸せでした。これからもぜひ。
Twitter以前のブログはどんな感じ?「日記」から「あなたと」への変遷 #ブロガーサミット
ブロガーサミットで感じた「大きな変化」
ものすごいイベントでした
前のエントリーで予告したとおり、「ブロガーサミット2013」に参加してきました。
ブロガーサミット2013「さぁ、自分を発信しよう」8月24日(土)開催 Agile Media Network
公式のハッシュタグがありまして、
その熱気がまとめられております。
私も後半はかなりツイートしていました。プレゼントまでいただいてしまって感謝感謝。
(こちらは「カフェパウゼ」ネタとして、あとでレビューしてみたいと思います。ありがとうございました。)
「大きな変化」としてのパーマリンク
最古参のユーザーやサービス提供者から比較的最近ブログを始めた人まで色々な人が集まったサミット。一番印象的だったことは、「ブログが登場したことで変化したこと」についての古参ユーザーおよびサービス提供事業者からのコメントでした。
それは、パーマリンクが生まれたこと。
このおかげで、「ディープリンク」がマナー違反ではなくなり、記事に直接リンクすることを歓迎するようになったんですね。
あまり取り上げられなかった「ブログ」自体の大きな変化
これを聞いたとき、あーなるほどと思う反面、自分にとって一番の変化はブログ登場以後にあったなあと思いました。ブログという概念がいろいろなものを含むため、新しいサービスが登場して場になじんでくると、今度はブログの立ち位置が変化したのです。
今回はその話をします。
Twitterの登場でブログの立ち位置が変化した
会場にいたかなりの人数は肌身に感じていることであると思うのですが、
Twitterの登場で、ブログの立ち位置は大きく変化したと感じています。
「○○のホームページ」からブログへ、そしてTwitterへ
それまでは、
いわゆる「○○のホームページ」とブログ
の対比で捉えられていたものが、ブログの台頭により「ホームページ」は姿を消しました。
そして、新たにTwitterが登場したことで、今度はブログの立ち位置が変化することになったのです。
それまで、「ホームページ」との対比ではフローであると捉えられていたブログが、
より更新が簡易であるTwitterの登場と波及によって、今度はストックとして捉えられるようになったのです。
また、双方向性においても、Twitterのほうが即時性と簡便性、そして「流れていく作用」が強いことから、いわゆるスパムコメントや悪意のあるコメントによって苦しめられていたブログサービスからコメント欄が消えました。トラックバック文化もいつの間にか廃れていきました。
更に、「普通の人達の日常」がTwitterやFacebookなどに流れていったこと、またはてなブックマークなどのサービスによる拡散等も相俟って、ブログとして残ったコンテンツは「一記事で情報を提供するもの」中心になっていたように思います。
実例として再公開します
こういった変化を、Twitter以後のブロガーさんにお伝えするのは実はなかなか難しい。
そこで、Twitterが一般社会に認知された2009年(この時点をいつにするかは難しい問題ですが、津田大介さんの「Twitter社会論」の公刊が2009年秋ですので、それに従います)以前のブログと、それ以後のブログを比較すれば良いのではと思いました。
Twitter社会論 ~新たなリアルタイム・ウェブの潮流 (新書y)
- 作者: 津田大介
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・・・ちょうど良いコンテンツがあります。私のブログです。
2005年から2008年にかけて、私ははてなダイアリーにて「Kaffeepauseの日記」というブログをやっていました。これがはじめてのブログです。
「日記」ということばは、そもそもサービス名が「はてなダイアリー」であること、また、ブログ以前の「日記サイト」へのオマージュを込めてつけたのだと思います。
そして、博士課程進学直前に閉鎖した後、
2012年から、現在ご覧になっている「カフェパウゼをあなたと」を始めたのです。
そのときには、もうTwitter以後のブログ世界に染まっていました。