カフェパウゼをあなたと

コーヒー片手に語らいを!わたしと、みんなと、そしてあなた自身の過去・未来と。

2年半余りを振り返って(その2)ロー入試、学部卒業

気がついたらもうこんな時間でした。長らく空けていた実家の部屋を片付けたり(いや、終わってない)、久しぶりに真面目に家事を手伝っただけなんですが…。思うように書けていないので、もうちょっと期限を延ばします。書き終わったら閉店。おそらく三が日には終わります。
あと、公開期間についてなんですが、前回エントリへのコメントにもあったとおり、見れる状態で残すべきではというありがたい意見もあったのですが、さすがに4月以降まであけておくとまずい事情がありますので、閉店時〜3日くらいにコメント禁止措置、2月末をめどに閲覧不能状態にすることにします。というわけで、ロー経由で研究者になろうとする後輩は、2月の定期試験が終わったらこのブログをつまみ食い読みしてみることを薦めます。まあ、エッセンスは閉店の辞に書いた(書く予定)通りなのですが。


さて、前口上はこれくらいにして、本論に入ろうと思います。
その1が択一落ち〜夏までだったので、その2はロー入試前後にあたる学部4年の冬学期についてです。

Cさんをはじめとするゆかいな読者の皆様のご教示により、この学期は初めて外国語文献を読むゼミを取りました。これが、決定的に重要な出来事だったと思います。
今振り返って考えてみれば、この修業の機会を逃したらもう、ロー在籍中に外国語文献を使用した論文を執筆するなんていう大それたことは出来なかったと思います。
私が受講したゼミの先生は、とにかく精密な読みを徹底させる方でした。
実はKaffeepauseは高校時代からドイツ語の授業を取っていたため、発音は駄目でも文法については人よりも慣れているつもり(で、実際教養時代のドイツ語は難なくこなしました)だったのですが、その自信を思いっきりぶち壊されました。
日本語でも英語でもそうなんですが、とりあえず読めるというのと、本人が考えていることがわかるというのは別の次元に属します。
しかし、読めない外国語相手だと、とりあえず訳せただけで満足してしまったり、ひどいときには慣用句に気づかないとかもあったりして、とにかく誤読、不適切訳の嵐。今でもとても直ったとは思えないんですが、当時のゼミノートを見返してみると、それはもうひどくて(汗)。
これをなんとかするには、まず落ち着いて辞書を引きつつ、格や前置詞を確認して、まるでパズルのピースを解くようにかかり方を確認してから少しずつ全訳していくという方法で行くしかないんです、最初は。


今でこそこんなえらそうなことを書いていますが、最初は「なんで辞書の訳があてはまらんのだ」と首をひねってばかりいました。そう、広辞苑にすべての法律用語が書いていないのと同様に、いくら独和大辞典だといっても適切な訳があるとは限りません。そういうときは、自分の法律の知識や先達の研究を参考にして何を言っているのかを考えないといけないわけで…。
この経験は、本当に貴重でした。


貴重といえば、この時期はまさにロー入試直前期でしたので、苦手な科目も一生懸命勉強しました。択一後から友人達と続けていた学部過去問を徹底的に解く勉強会は非常に役に立ちました。この頃から、やっぱり自分はある程度議論しながらでないと勉強できないのだなあと思い知るようになりました。この頃の友人は、結局不合格になってしまった人も残念ながらいましたが、多くは今も世話になっている友人たちであり、感謝しています。


また、授業もそれなりに取っていましたね。時間と体力の関係上、実定法の科目だけでしたが、知的財産法や経済法、破産法など、結局ローではカリキュラムの関係で取ることができなかった科目を「あきらめる」ことができたのは、学部時代に勉強したおかげだと思います。行政法を研究するのなら知財と独禁はどうしてもわかっておきたかった*1し、破産はロー入学後に効いてきました。(夏学期になりますが)租税法を取れなかったのは心残りですが、何事もすべてやるというわけにはいかないですからねえ。。。まあ、取得単位としては夏学期で足りていたのですが。


ということで、単位が足りている以上絶対に卒業しなければならないという状況下で迎えたロー入試。実は憲法に時間を食われすぎて行政法はろくに書けずじまい、得意なはずの民訴もちんぷんかんぷんとかなり危なっかしい成績だったはず*2なのですが、なんとか通りました。ドイツ語のゼミの担当回が祝日のおかげで入試後にずれ込んだということも幸いしたのでしょう。なんとも綱渡りですね。ちなみに、私立のローはそもそもお金が無いのと夏学期の定期試験に重なっていたのとで見送っていたので、本当に危なかったです。


そして、この年の年末は思いっきり働いて、入学資金を稼いで年を越しました。
卒業旅行代金まで稼げればよかったのですが、そこまでは無理で、パリに行く予定を九大訪問にかえるという形で、このブログで得た親交を深めたりしていました。その際は非常にお世話になりました。>九州大学関係の皆様


そして、学部卒業。卒業しても同じキャンパスなのでまったく卒業した感はなかったのですが、官僚や民間に就職した友人とはここでお別れ。
卒業式後の親睦会で、いろんな先生方とお話しできたのが、いい思い出です。
一度も授業を習っていない先生ともお話ししました。実はもう内容は詳しく覚えていないんですが、ローを通って研究の道に進むことについて、いろいろ熱く語った覚えがあります。

*1:実際、今回の「宿題」には独禁法が関係しました。

*2:怖くて成績開示してないです、いまだに