カフェパウゼをあなたと

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お風呂タイムを300円で夢の読書・発想タイムに変える方法

「入浴中」=ぼーっとした発想タイム

ベストセラー・ロングセラーである外山滋比古『思考の整理学』172頁には、「三上・三中」というコラムが収録されています。

思考の整理学 (ちくま文庫)

思考の整理学 (ちくま文庫)


著者曰く、古くから言われている「三上」(馬上、枕上、厠上)・・・今で言うところの乗り物での移動中、ベッドサイド、トイレの中・・・だけでなく、「三中」(無我夢中、散歩中、入浴中)というのも思考の形成に役立つのではないか、と提案しています。一旦「ぼんやりした時間」を作ってみることが思考の展開を促進するのでは、というんですね。

・・・入浴中って、ほんと色々なことを考えるものなんです。
しかし、そのままじゃ、アイデアの種は湯気と共に消えてしまう。そこで、ちょいと持ち込みましょう。

ぱうぜのお風呂セット

いつも持ち込んでいるお風呂セットが冒頭の写真です。
100円ショップで手に入るA4サイズのボックスファイルに、これまた100円ショップで購入した耐水性メモと油性4色ボールペンをお気に入りの本2,3冊を入れて持ち込みます。このとき、フェイスタオルをお忘れなく。手を拭いたり、顔の汗をふいたりします。じっくり汗をかきたい場合は、ペットボトルも持ち込んでおきましょう(脱水症状で倒れます)。

これらを一枚だけ残した風呂蓋のうえに載せて、ゆっくり半身浴します。

発想に使うとき

論文を書いていると、どうしても詰まることがあります。一番困る悩みは「第1章と第2章のつながりと、第1章と第3章のつながりがこんがらがっている・・・」(あ、これ実話です)という大きな規模の悩み。これは、ノート相手にこねくり回しても良いんですが、どうしても前に進めないことがあります。
そういうときは、えいやっと入浴。
一旦、ぼーっとします。・・・え、そんな時間ない?いやいや、とりあえず身体を温めてみましょう。
・・・ぼー・・・。
よりどころがなくて落ち着かないなら、持ち込んだメモとペンで、章の小見出しとか、キーワードだけ書いておきましょうか。それを眺めつつ。
・・・ぼー・・・。
ん、もしかしたら、こうなるかな?
・・・ぼー・・・。
あ、そういや卵買っておかなきゃ(→これもメモの別ページに書いておく。)。
・・・ぼー・・・。
今日のミーティング、そういやこういう可能性もあったなあ(→やっぱり別ページにメモする。)
・・・
・・・っとこんな感じで。何も出てこなくても良いんです、その間、ゆっくり湯につかって身体を休めておけば。

読書に使うとき

本も持ち込めます。ボックスファイルは意外と湿気を通さないですし、しめってきそうならタオルで拭き取ります。
(もちろん、うっかり湯船に落とす可能性があるので、あくまで自分の本かつ買い直せる本でやりましょう。)
Twitterや携帯やgmailの通知音が鳴らないので、目の前の本だけに集中できます。
分厚い本も少しずつ読み進められますし、薄手のビジネス書とかだと私は30分くらいで読めちゃいますね・・・。
今日はようやくコレを最後まで読みました。



読書中も「良いこと書いてあるなあ」と思えば、持ち込んだメモとペンを使います。

組み合わせ例:自分の論文を振り返ってみる

博論執筆中は時間にも心にも余裕がなかったので、この本を読みながら発想タイムと読書タイムを行ったり来たりしていました。

創造的論文の書き方

創造的論文の書き方


この本は、前半部分は伊丹先生が教え子達とディスカッションしながら進めているので、「自分ならどう発言するか」「この人達が自分の論文を見たらどう言うだろうか」と考えながら、発想を膨らませたり欠点を洗い出したりしていました。・・・あ、これから更にやらないと・・・。

まとめ:二毛作なので失敗しても後悔しない

もともとは「半身浴している間ってもったいない」と始めたお風呂書斎化。今では、「あんまり読めなくても身体暖まったからいいや」「あんまり良いアイデア浮かばなくても汗一杯かいてすっきりしたからいいや」と、二毛作であることをいいことにくよくよ考えないようになりました。これも隠れた効用かもしれません。
たった300円でできるので、だまされたと思ってやってみてください。・・・本当に効き目なくても、まあ、身体はあったまりますから。

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それでは、ゆっくりあったまる良いお風呂タイムを。