カフェパウゼをあなたと

コーヒー片手に語らいを!わたしと、みんなと、そしてあなた自身の過去・未来と。

Kännchen(Kaennchen)入りのコーヒー

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いきなりドイツ語の単語が出てきて面食らったかも知れない。今、ちょうどドイツにいます。
現地時間で日曜日なのでまだ休日モード。お昼に出かけた由緒あるカフェにて、好物に出会いました。
それが、ein Kaenchen Kaffee. (ドイツ語環境にない人向けに、ウムラウトをeをつけて表記する書き方にしておきます)
なんてことはない、小さなポット入りのコーヒーのことです。

これが私、大好きなんですよ。

googleの画像検索でKännchenを検索すると、ほとんどは陶器製のポットが出てきます。でも、コーヒーを入れるなら、金属製だな…。

試しに、手元の電子辞書搭載の「小学館 独和大辞典(第二版)」を引いてみると、元になっている単語であるDie Kanne には「(湯茶などの)ポット、(ビールの)ふた付きジョッキだなんて訳が付いています。用例の一番目は「コーヒーポット」なんですけども、その後にはお茶だったりビールだったりを想定した例文が続きます。

でも、接尾語 chen がついて、小さなポットになると、コーヒーのことだけ。

…なんでだろうなあ。たまたまかなあ。…あ、オックスフォード独英辞典のほうだとミルクもあるし、画像検索みるかぎりでもミルク入れのこともKaennchenって言うみたいだな。あぶないあぶない。

この写真を撮ったカフェでは、Tasse(カップ)、Grosse Tasse(大カップ)、そしてKaennchen入りの3サイズを揃えていました。
Kaennchen入りのコーヒーっていっても、カップ2杯分くらい。普通のよりもちょっとお得、って感じ。それ以外に何も違いは無い。

…いや、そんなことないよ。

たとえば、Teeならば、必ずKanneに淹れる。いや、Kanneで淹れる。ポットがないとはじまらない。でも、コーヒーは、本来は別にKaennchenに入っていなくて良いものである。ドリッパーで直接カップに落としてもいいし、サイフォンもありそうだ。

…そう、わざわざ入れられている。淹れた後に。

Kaennchen入りのコーヒーは、とても温かい。だって、金属のヤカンが、ものすごくあたたまった状態で準備されているんだもの。

それを、ちょっとづつ、カップに出していただく。いっぺんに出すと、コーヒーは冷えるし、酸化しちゃってすっぱくなる。ちょっとづつ、ちょっとづつ。

すでにお気づきの人もおおいかとおもうけれども、このブログのタイトル画像も、Kaennchenが映っている。これは、根津のNOMADというお店。わかりやすく「ポット入り」って書いてあるメニューに、最初は何で?と思ったけれども。一度慣れると、ポット入りの紅茶を頼んだ友人とも同じペースで飲めるし、一人で来ていても、自分のペースで飲み進めることができる。

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…うーん、Kaennchen,欲しくなってきたなあ。明日、電車や飛行機を待つまでの間に見つけられたら、買って帰ろうかな。

ホテルでの滞在は快適ではあるけれども、好きな時間にコーヒーを淹れることができない(この部屋には冷蔵庫はあるけど湯沸かしポットが無かった)。家にもどったら、Kaennchen入りのコーヒーを自分のために淹れてゆっくりしたい。