カフェパウゼをあなたと

コーヒー片手に語らいを!わたしと、みんなと、そしてあなた自身の過去・未来と。

研究ハックフォーラムのご紹介

研究ハックフォーラムとは

研究ハックフォーラムとは、Facebookで非公開グループ(管理人による参加承認制)として運営しているグループです。 2012年から運営しています。

https://www.facebook.com/groups/480047292035839/

開始時の様子はこちらの記事をご覧ください。
「研究ハックフォーラム」をはじめます - カフェパウゼをあなたと
この記事中にも書いたとおり、このフォーラムは、「研究ハック」、つまり、「研究するときのちょっとした知恵」についての情報交換を目的としています。

参加要件

それゆえ、参加要件はただひとつ。
上記のような「研究ハックの交換をしてみたい」人ならだれでもOKです。
年齢制限もありません。(このあたり、姉妹グループの「若手法学研究者フォーラム」とは大きく異なります。)
そのため、かつての私のような学部生、大学院生、大学在籍の研究者はもちろんのこと、企業にお勤めの方、引退された方、そして「ライフハック」に興味があってそこでの知識は研究にも使えるんじゃないかと思っている方・・・どんな方でもOKです。
最近研究関連の集まりに出て感じたことですが、「知的生産の技術」を知っていても、現在の技術で何ができるかを知らない方はかなりいらっしゃいます。その逆もあります。そこで、相互交換をするために、多様な人材を求めています。

これまでの活動

これまでの活動としては、いろいろな分野の研究に共通する話題である「文献管理」や「時間管理」などについての情報共有をオンラインでおこないつつ、姉妹グループ「若手法学研究者フォーラム」と合同でオフ会である「集い」を開催しています。
「集い」のほうでは、オフラインならではの企画をおこなっています。以下は、これまでの「集い」でおこなわれた企画の一例です。

  • タスク管理アプリやソフトについての意見交換

  • アウトライナー「Workflowy」の使い方について

  • ファイル共有やアウトライナー共有を用いた共同作業についてのレッスン

  • メンタル管理について(実際の悩みを中心にしたオフレコ相談)

直近のイベント

このフォーラムは1年に1.2回のペースで、「集い」と呼ばれるオフラインイベントをおこなっています。 おおむね、7月に1度、姉妹グループ「若手法学研究者フォーラム」との合同での集いを東京でおこなっています。

7月16日午後:第6回の集い

次の「集い」は第6回です。7月16日(月/祝)の14時から、都内会議室でおこないます。 詳しくは若手法学研究者フォーラム・研究ハックフォーラム両方に、イベントページとして立ち上げてご案内しております。
「若手法学」のほうでは研究報告と科研費・学振申請書の書き方相談、「研究ハック」では、『ライフハック大全』『アイデア大全』『問題解決大全』の3大全から研究ハックのおすすめを紹介するLT(ライトニングトーク)大会を予定しています。
どちらのフォーラムのメンバーでも全ての時間にご参加いただけます。

新規入会者募集中です

若手法学研究者フォーラム・研究ハックフォーラムいずれにおいても、随時新規加入を募集しています。相談がある方は、ぜひ管理人・横田明美までお問い合わせください。

若手法学研究者フォーラムのご紹介

若手法学研究者フォーラムとは

若手法学研究者フォーラムとは、Facebookで非公開グループ(管理人による参加承認制)として運営しているグループです。

https://www.facebook.com/groups/126334497538813

こちらは、比較的若手の法学研究を志す方々(研究機関所属の方に限りません)の情報交換を目的として2013年から運営しています。 設立経緯については以下の記事をごらんください。

「若手法学研究者フォーラム」はじめています - カフェパウゼをあなたと

現在、95名のメンバーがいます。 新規入会希望の方もいらっしゃることから、ここで改めて、参加要件と、どんな活動をしているのかをご紹介したいと思います。今月16日に、姉妹グループである研究ハックフォーラムと共催のオフ会イベントもおこないます。研究ハックフォーラムについては別記事をご覧ください。

研究ハックフォーラムのご紹介 - カフェパウゼをあなたと

これまでの活動

入会要件

フォーラム参加当初から、自由闊達な意見交換を目的に、下記の参加要件を設けています。

参加要件:
1.生年月日が、1973年(昭和48年)4月1日以降であること。(2013年4月1日時点で満40才以下)
2.以下のいずれかに該当すること。
(1)法学系の修士課程・博士課程に在籍しているか、在籍したことがある方。
(2)法学系の博士課程進学や助教等への採用を目指して、現在、研究論文を執筆中である方。
(3)法曹資格を有しており、ロースクールでの教育に関心があり、今後研究論文を執筆する予定がある方。
(4)上記の趣旨に鑑みて、準じると管理人が認める方。
*ここでの「研究論文」:制度・事例紹介に留まらない学術的価値を目指している論文。長さは問いません。
3.参加後速やかに、関心分野、学歴、職歴、研究歴等を含んだ自己紹介投稿をすること。

年齢要件を設けているのは、単純に、一定世代以降(司法制度改革前後以降の世代)にしたかったということで、これは何度も議論になりましたが固持しているところです。そのかわり、姉妹グループの研究ハックフォーラムでは参加要件をゆるく設定していますので、オフ会である「集い」に参加したい方は、そちらもご検討ください。

書き込みの留意事項

また、どんどん後から新規の方々がいらっしゃることから、書き込みにあたっての留意事項もおねがいしております。

書き込み時の留意事項:
1.法学研究・法学教育に関する悩みや、研究会案内等、参加要件に掲げた皆さんに聞いてみたいこと、お知らせしたいことを書き込んでください。
2.後から参加するかもしれないメンバーに見られても困らないことだけ書いてください。
3.誠実に、真剣に、しかし肩肘は張りすぎない投稿やコメントをお願いします。

これまでの実績

1. 自己紹介欄によるマッチング

メンバーの属性や専門は様々です。そこで、新入メンバーには自己紹介をお願いしております。この自己紹介投稿のコメント欄では、関連すると思われる既存メンバーからのウェルカムコメントがあったり、必要に応じて管理人である横田明美から、既存メンバーのご紹介をさせていただいております。それらに資するように、やや長めの自己紹介をお願いしています。 すでに他の方々が投稿していますので、それを眺めることによって、どんな人たちがいるのかもわかるようになっています。

2. 意見交換の実績

メンバーからの投稿では、「若手向けのイベント」や、「研究論文をはじめて書くにあたっての悩み相談」、そして「ゼミゲストとしての登壇のお願い」など、様々な情報が書き込まれています。割と込み入った話でも、率直な意見交換ができている印象です。当初の目的だった、「研究科の分断によって小さくなった研究コミュニティの補完」「実務と研究を両方おこなっている方とのマッチング」は、このようなかたちで実現しています。

実際の様子について(寄稿)

抽象的な説明だけではわかりにくいので、ここで、メンバーからの寄稿をいただいているのでご紹介します。

青山学院大学大学院法学研究科博士後期課程の藤間大順さん

1.はじめに
はじめまして。青山学院大学大学院法学研究科博士後期課程の藤間大順と申します。税法を専攻していて,所得課税,特に債務免除益課税の分野を専門としています。事業再生局面で主に問題となる分野です。

2.これまでの関わり方
私は,これまで2回,若手法学研究者フォーラムの集いに参加しています。
2016年の第4回集いにおいては,貸与型奨学金と租税の関わりについて考察したライトニングトークを行いました。このライトニングトークについては,研究会報告等において色々と膨らませたうえで,紀要論文へと繋がりました(拙稿「貸与型奨学金と債務免除益課税」青山ローフォーラム6巻2号(2018年)153頁)。
2017年の第5回集いにおいては,私の研究の概要について報告を行いました。博論の構想,とまで大掛かりなものではありませんでしたが,全体的な研究の展望について報告しました。
一応補足しておくと,集いの参加者は全員報告が求められる,というわけではありません。ただ,(後述するおすすめポイントと関わりますが)有益なコメントがたくさんいただけるので,ぜひ積極的に報告することをお勧めします。

3.おすすめポイント
このフォーラムのおすすめポイントは,まず,敷居が低いことだと思います。私はこのフォーラムにいらっしゃった方々の誰とも知り合いではなかったですが,弘文堂スクエアでの横田先生の連載をきっかけに横田先生にメールをして,快く迎え入れていただきました。敷居が低いのに第一線で活躍されている先生方ばかり,というのは,実は大いなる罠なのではないかとも思いますが,おすすめポイントとして挙げられると思います。
敷居の低さにも関連する点ですが,格式ばらずに報告の機会がもらえる,というのも,とても大きなこのフォーラムのおすすめポイントだと思います。それでいて,第一線の先生方からガチなコメントをいただけます。
また,色々な法分野に関わっている方々とお知り合いになれる点が挙げられます。あくまで私の経験ですが,研究生活をしていると意外と他の法分野の方々と知り合う機会がなくて,人脈がガラパゴス化していきます。そんな中で,様々な法分野の先生方がいらっしゃるこのフォーラムはとても貴重な集まりでした。Facebookグループの投稿もとても充実しています。
更に,このフォーラムに参加することで,その後にも繋がります。私は,このフォーラムに参加したことがきっかけで税法学の若手の先生方とも繋がりができて,色々な研究会へと参加することができました。
最後に,何かこうキラキラした側面ばかり書いてきましたが,最大のこのフォーラムのおすすめポイントは,法学研究の苦しさを良く理解している若手の先生方がいらっしゃる,ということだと思います。普段周りにいる人に研究の苦しさを吐露するのは,案外難しいことです。このフォーラムでは,そういう苦しみみたいなものも共有してくださって,私はとても救われています。

早稲田大学社会科学研究科博士後期課程 吉田朗さん

1.はじめに【自己紹介もかねて】
 現在、早大社会科学研究科博士後期課程所属(4月から5年生です)、専門分野は環境法+保険法、研究領域は、環境問題における費用負担の在り方(費用負担の手法として保険使おうぜ!ということです)です。環境法と保険法のコラボを考えている人間です。

2.関わり方に関して
 環境法政策学会で横田先生に初めてお会いして、(カジュアルに)「入らないかい?」の一言で入りました。これまで、フォーラムで3回研究報告を行い、そのうち2回を論文として世に出しました。(参考:拙著(2015)「氾濫原管理における水害保険ー全米洪水保険制度を素材としてー」社学研論集25、62-72頁/ 拙著(2016)「地震保険による耐震アップグレードーカルフォルニア地震保険を素材として」社学研論集27、13-23頁)。また、D論構想も報告をしました。

3.フォーラムの特典(こんなことが実現できますよ)
・メンバーは、最近D論を出したり、院生であったりするので、今、抱えている課題を話し、糸口が見える。(上の世代の場合、悪気はないが、時代錯誤になっているケースもある。一般例として、親が子供に自分時代の就職活動の方法をアドバイスしてしまい、子供が結果迷惑するアレ)
・純粋培養の院生(学部からそのまま大学院に来て今日至る)やそこから先生になった方々がメンバーなので、同じ世代での繋がりができる。
・法学分野も多種多様なので、いかに自分の研究を理解してもらえるのかの訓練になる。
・忖度一切必要なし(思ったことを述べるが原則なので、自由に表現が出来る場ですよ。)
・実務系のメンバーの意見が聞ける(個人の意見だが、学術だけに陥ると、社会と研究との関わりが見出せなくなり、どんなに素晴らしい議論であったとしても、机上の空論と一蹴される危険もあるので)
・最近は「夏の例大祭」と名づけ、夏ごろにフォーラムやってます。
・なにせ、グループ管理人の横田先生の人脈が尋常ではない(個人の感想の領域です)ので、初めての学会で、横田先生の知り合いがいて、そこを糸口に新しい人脈を構築できる。

いかがでしょうか。その他にも、このフォーラムをきっかけに研究論文を投稿したり、学会報告をしているメンバーはたくさんいます。

直近のイベント

お二人のコメントにもあるとおり、このフォーラムは1年に1.2回のペースで、「集い」と呼ばれるオフラインイベントをおこなっています。 おおむね、7月に1度、姉妹グループ「研究ハックフォーラム」との合同での集いを東京でおこなっているのですが、今年は、それに加えて博多での会合もおこないます。以下ご紹介します。

7月16日午後:第6回の集い

こちらは、7月16日(月/祝)の14時から、都内会議室でおこないます。 詳しくは若手法学研究者フォーラム・研究ハックフォーラム両方に、イベントページとして立ち上げてご案内しております。
「若手法学」のほうでは研究報告と科研費・学振申請書の書き方相談、「研究ハック」では、『ライフハック大全』『アイデア大全』『問題解決大全』の3大全から研究ハックのおすすめを紹介するLT(ライトニングトーク)大会を予定しています。
どちらのフォーラムのメンバーでも全ての時間にご参加いただけます。

7月27日夜:博多での研究報告イベント

こちらは、九州大学を会場にして、あるメンバーの研究構想について、関連するメンバー中心に話しあいます。こちらは若手法学研究者フォーラムでのみ詳細を共有します。

新規入会者募集中です

若手法学研究者フォーラム・研究ハックフォーラムいずれにおいても、随時新規加入を募集しています。相談がある方は、ぜひ管理人・横田明美までお問い合わせください。

2016年、やり遂げてよかったこと・買ってよかったもの

お久しぶりです

長らくメインブログを放置しておりましたので、リハビリがてら、2016年にやり遂げて良かったこと、買ってよかったものを淡々と書いていこうと思います。

思えば、2005年頃のブログ記事(当時はまだ「はてなダイアリー」でしたが)というものは、こういう「そこはかとない日記」が多くございまして・・・そもそも、ブログ名も「Kaffeepauseの日記」でしたしね。
今でこそ1エントリー1つの話題、となっていることが多いですけれども、あの当時はだらだらと一つのエントリーに複数の話題を書くことが当たり前でした。そのときの書き方になっていますので、読みにくいとは思いますが、なにとぞご容赦を。

やり遂げてよかったこと

まずは、やり遂げてよかったことから。まあ、今年ほど弘文堂さんに出入りした年もないと思うんだ・・・

タイムリープカフェ連載完結

姉妹ブログでもある、弘文堂スクエアのタイムリープカフェ~法学を学ぶあなたに~が完結しました。
timeleap-cafe.hatenablog.jp
しかも、書籍化も決定しました(ちょうど今、その原稿を書いているところです@夫の実家)。
ご愛読くださった皆様のおかげです。ありがとうございます。
弘文堂の同業他社であるY社の編集者からも「民法の先生がたからもご評判をいただいてます!」と言われるくらいでして、分野問わず、広く読んでいただいたようであります。なお、書籍化に伴う閉鎖予定はありませんので(その点は強くお願いしました)、ご安心ください。
この年末年始じゅうに、もう一つの姉妹連載である「ぱうぜセンセのコメントボックス」も完結まで記事を執筆して、この二つをPPAP*1よろしく合体させたものが、書籍化原稿となります。詳細については、のちほどタイムリープカフェのほうに書く予定です。

初の単著『義務付け訴訟の機能』の執筆・校正完了

もう一つは、研究者としての著作『義務付け訴訟の機能』につき、出版のめどが立ち、助成が取れ、執筆と校正が完了しました。博士論文の書籍化となります。・・・長く苦しい戦いでした(もっとも、出版されたあとの論評に晒されるまでが大事なのでまだ気が抜けないのですが)。

雑誌連載時からも多数ご批判をちょうだいしていますし(ありがたいことです)、その後多数関連著作が出ておりまして(これもありがたいことなんですがほんと大変です)、大幅に書き直したり、箇所によっては昔の未公表原稿から復活させたりしております。この辺の事情については、「タイムリープカフェ」に編集部が投稿してくださったので、貼っておきます。
timeleap-cafe.hatenablog.jp

アウトライナー実践入門」で千葉大学イベント

千葉大学の教員×ブロガー、ということで、Tak.さんの『アウトライナー実践入門』に、横田明美名義で対談させていただきました。

それを千葉大学の学生・院生・教職員に持ち帰るために、あかりんアワー(千葉大学のアカデミックリンクセンターで行われる昼休みイベント)を企画しました。
かなり好評で、同僚からも評判でした。よかったよかった。
そもそも、上記の2つもWorkflowyがなければ執筆不可能でしたので、やり方をみんなに伝えることができて本当によかったです。

2016年、買って良かったもの

映画

まずは買って、というより、見て良かったもの。
今年は邦画の当たり年でしたね。
シン・ゴジラ君の名は。この世界の片隅に・・・全部見ました。*2
特に前二つについてはドハマリしておりまして、サントラを聴きながら出勤し、仕事しております。*3

iPhone7 と Bluetoothノイズキャンセリングイヤフォン

ついにiPhoneモバイルSuicaに対応したので、購入しました。
旦那さんからイヤフォンをもらったんですが、これかなりの優れものでして、通勤時・業務開始時のメンタルコントロールに寄与しております。

これに伴い、もともと持ってたけど宝の持ち腐れ状態だったオーディオブック関連、iOSアプリ等が使いやすくなったのも良かったです。

タスクシュート用アプリ「たすくま」

その中でも、一番効果が高いのがこれ。もともとタスクシュートはExcelで継続的にやってたことがあったんですが、大学に着任して以降、どうも移動が多くて使い続けることができず・・・しばらくは出来ていませんでした。今回iPhoneにしたので、iOSでタスクシュートができる「たすくま」が使えるようになり、さっそく購入。常に持ち歩けるようになって、(自分の中で)ブレイクしました。

ただ、タスクシュートに慣れていない人は、ちょっと注意がいるかも、です。このあたりは関連書籍(電子書籍含む)出ていますので、そちらにもあたってください。
『たすくま「超」入門』

まとめ

一つ一つでブログ記事何個も書けそうな・・・しかし、今までは単著執筆を優先してお休みしてました。でもなあ、やっぱその時々の生活で良かったことや、感じたことは書きためておきたいですなあ・・・ということで、今後はもうちょい頻繁に更新したいなあと思っています。
以上、リハビリでした。

追伸:次はこれ

シン・ゴジラと行政に関し、すごい「薄い本」が出ています。
zasshi.news.yahoo.co.jp
どうにか入手し、震えております。この年末年始の間に短評を書く予定です。
それにしてもなあ、自分の不勉強ぶりを突きつけられておることだなあ・・・

*1:底抜けAIRLINEの頃すごく好きだったので、この「復活」劇はうれしいところです。

*2:あと、ディズニーですがズートピアも2016年ですよね。けっこう好きです、これも。

*3:2016年から中央官庁でのお仕事も増えましたので、シン・ゴジラの巨災対のテーマ聴きながら霞ヶ関に向かうとテンションが上がるんですわ・・・

娘の「おまる」写真をFacebookにアップした両親が訴えられた!オーストリーでの報道から

SNSは楽しいけれど・・・親子で訴訟?

お久しぶりです、ぱうぜです。最近ますますSNSとリアルとの垣根がなくなってきておりますけれども、今日、オーストリー*1から、衝撃のニュースが飛び込んできました。
オーストリーの "Die ganze Woche"誌の記事です。
タイトルは"Tochter verklagt Eltern wegen Töpfchenfotos"(娘が両親を訴えた、おまる写真のせいで)という記事です。
http://www.ganzewoche.at/inhalte/artikel/?idartikel=10019%2FTochter-verklagt-Eltern-wegen-Toepfchenfotos

もっとも、ぱうぜ自身はオーストリーの雑誌状況に詳しくないので、この雑誌がどういうタイプの雑誌なのかはわかりません(ガセネタかもしれない)。しかし、内容はきわめて興味深いものですので、以下、上記記事からわかる範囲での事実関係と双方の言い分を、多少の意訳も交えてお伝えしようと思い、この記事を書くことにしました。*2
なお、この報道を追いかけた英語報道もあります。
Austrian teenager sues parents for putting her baby photos on Facebook - ITV News
適宜ご参照ください。

どんなことがあったのか

それでは、冒頭の"Die ganze Woche"誌の報道に基づき、ぱうぜが理解した範囲で、今回の事案を紹介してみましょう。*3
今回の事件を一言で言えば、赤ちゃん時代の写真(おまるに乗っている写真や、赤ちゃんベッドではだかのまま寝ている写真などが含まれる)をFacebookにアップした両親が、成人したあとの娘から訴えられた、というものです。
両親がFacebookを利用し始めたのは2009年、娘は2016年現在18才で、14才の時に投稿に気がついた、ということですから、2012年ごろ、投稿されているのに気がついたということのようです。
記者は、原告である娘と、被告のひとりである父親に、インタビューを行っています。
以下、口語の意訳(内容については変更していませんが、誤訳等があれば教えてください。)を交えてお伝えします。

原告(娘)の言い分

投稿するときにはもう私は8歳で、「投稿してもいいか」どうか、確認してもらう権利があったはずなのに、お父さん達は赤ちゃんの頃の写真をアップし続けたの。700名も友達がいて、500枚以上もよ。
まったく知らされてなくて、自分がFBに登録できるようになって14歳に登録してみてはじめて、それを知って大変驚いたし、怒ったし、恥ずかしかった。そのときすぐに「写真を消して」といったのに、ぜんぜん聞いてくれない。しょうがないから18歳になるまでまって、両親を訴えたのよ!

(ちなみに、現在は両親とは別居して友達2人と暮らしている模様)

被告(父親)の言い分

私たちにはあれらの写真を投稿する権利があるはずだ。だって、あれは私たちの子どもの写真で、私と妻にとっても美しい家族写真なんだよ。FB友達だって、いいね!って言うんだ。もう今となっては娘は写真を撮らせてくれないんだよ、だからもう投稿することもできない。
だいたい、全てのユーザーに公開するんじゃないんだ、たった700人の、僕らの友達っていう限られたメンバーだけに公開するんだよ。なんでダメなんだ。

率直な感想

皆さんはどう思いますか。まだ判決は出ていません。
私としては、8歳の時点で、彼女にきちんと確認をしなかった両親に非があると思います。
14歳の時点で、削除することもできたでしょう。
写真に残したい、それはわかるのですが、それをどの範囲の人間に公開するかどうかについては、
それぞれの被写体に決定権があると思います。
FBの責任うんぬんも元記事の中では言われています*4けれども、
人のせい、サービス提供者のせいにする前に、
一人のFBユーザーとしても、
「それって本当に公開しちゃってよいの?」という写真については、そっと知らせてあげたいなあと思っています。
一番悲しいのは父親のコメントのこの部分。
「もう娘は写真に写ろうとしてくれない。」
そうなってもいいんですか、と問いかけたいです。

Facebookのフレンドに公開してみたところ

以上の内容を、先にFacebookのフレンド限定で公開してみたところ、実に様々なコメントをいただきました。
「そもそも、人のトイレの写真をアップしてよいの?」
「子どもだって、一人の人格じゃないか」
「子どもの写真は一切アップしないことにしている」
「本人がいやがりそうな写真はアップしないよ」などなど。
実は、この事案は複合問題でして、この事案では両親が悪いよ、と言えるかもしれませんが、ちょっとずつ事情を変えていくと、なかなか線引きは難しい。
そもそも、両親はSNSにオープンな考えを持っているかもしれないけれど、子どもはあまり好きじゃないかもしれない。
両親は「かわいいー!」と思う写真が、本人にとっては苦々しい思い出かもしれない。
8才のときには同意していても、14才(一番気むずかしい頃だよね)では嫌になっているかもしれない。
子どもの誕生日を祝うときに「今までの写真、このままでいいかな?」と
家族でのSNS運用ポリシーを確認する癖をつけるのも、有りなのかもしれないですね。

「子ども」と自分は違う人間であるということ

私自身はまだ子どもを授かっていないので、自分の経験としてはまだわからないことだけれども、
やっぱり父親のコメントから透けて見えるのは、
どこから独立した人格として尊重するのか、ということでもあるんだと思います。
他者を大事にすることは、「異なる考えを持っているかもしれない」と思って
丁重に取り扱うこと、だと思うのです。
それは、実の子どもであっても、いや、実の子どもだからこそ伝えなければならないはず。
皆さんはどう考えますか。

この続きはまたどこかで

今回、ちょっと中途半端な状況でアップするのはどうか、とも思ったのですが、
Facebookフレンドのコメントの中に、「とにかく情報提供というのも大事」というものがありまして、
一個人としての、ブロガー属性での「ぱうぜ」名義で書きました。
もう少し調べたり考えたりして、「横田明美」名義でも引き続き発信していこうと思います。
それでは皆さん、よいカフェパウゼを。

*1:昔はオーストリアとカタカナ表記していたあの国です。

*2:なお、元記事の中には、オーストリーの弁護士によるコメントや、オーストリーのデータ保護法における行政罰、フランス法でのプライバシー保護についての記述などもありますが、ちょっと裏取りができていないので、今回は省略します。「横田明美研究室」ではなく、「ぱうぜ」名義でこちらのブログに書くのは、あくまで一ブロガー・SNSユーザーとして、今回の事件を紹介したい、ということです。

*3:まだ判決は出ていないので、これらの事案整理が裁判で認定される事実とは異なる可能性があることをお断りしておきます。

*4:これを書いている時点で、オーストリーのEコマース法やデータ保護法(日本の個人情報保護法に相当する)など、関係する法律について十分な調査ができていないので、この記事ではその部分については翻訳していません。ご容赦ください。

第3回若手法学研究者フォーラム&研究ハックフォーラムの集いを開催します

ネットからリアルへ、ゆるいつながりの研究会を

ご無沙汰しております、ぱうぜです。このブログでも度々ご紹介している、若手法学研究者フォーラムおよび研究ハックフォーラムですが、この度第3回のイベントを行います。
各フォーラムの設立経緯については以下の二つのエントリーをご覧ください。kaffeepause-mit-ihnen.hatenablog.jp
kaffeepause-mit-ihnen.hatenablog.jp

どのようなフォーラムなのか

設立から2年半ほど経っておりますので、両フォーラムの位置づけについて改めてお知らせします。
若手法学研究者フォーラムは、2015年4月1日時点で満42歳以下の方で、法学について研究している方、これから研究の道を志そうとしている方むけのフォーラムです。現在、67人のメンバーが参加しています。大学所属の教員や院生だけでなく、弁護士や公務員もいらっしゃいます。また、対象にしている法分野・政策分野も様々です。こちらはある程度クローズドな要件を課しています(年齢と、研究するというところを重視した要件になっています。詳しくは上述エントリ内の参加要件をご確認ください)。また、自己紹介投稿をすることを必須としています。
他方、研究ハックフォーラムは、広い意味で「研究することの知恵を交換したい人」が参加要件であり、原則としてはこの趣旨をご理解していただいている方は承認することにしています。

なぜ合同開催でイベントをするのか

過去、この二つのフォーラムは合同開催でイベントを行っています。第1回は昨年夏に東京で、第2回は昨年秋に大阪で行いました。いずれも、修士論文や博士論文、学会に投稿しようとしている論文のアイデアを話していただき、それを参加者で討論したり(法学関連)、Wordのアウトライン機能についての考察を深めたりしました(研究ハック)。
これらをなぜ合同開催で行うのかというと、具体的な内容についても話しつつ、テクニカルなことについても互いに質問する時間を取りたい、ということです。
狭い意味での学術的交流であれば、専門的な研究会で補えます。しかし、私がこの両フォーラムを企画しているのは、ちょっとしたことを質問できる先輩が院生時代にあまりいなかったこと、この「院生砂漠」とでもいう状態が多くの大学院で広がっている、という危機感からです。
分野や立場を超えつつ、またお互いあまり関連性が強くないからこそ、遠慮無く教え合ったり、質問しあったりする環境ができるのではないか。そう考えているからです。
このご趣旨に賛同していただける方のご参加をお待ちしています。

今回は?

今回のテーマは、WorkFlowyというオンラインアウトライナーサービスを使って、みんなでブレストしてみたらおもしろいのでは、というところにあります。
まず、アウトライナーとは何なのか。
みんなでいじれる、とはどういうことなのか。
このようなことについて、研究ハックフォーラムのメンバーで詳しい人から、実演を交えながら説明していただきます。そしてメンバー全員で実践をしてみて、実際に使ってみましょう。
もちろん、今年も若手法学報告もお願いしております。現在執筆中の研究について、多方面からコメントをいただける機会、コメントを考える機会は大変貴重です。「法学」という枠組みからすると、かなりの多様性があるメンバーが参加します。
最後にもう一度、Workflowyを使いながら、ライトニングトークをしてみたり、相互にコメントをしてみたり・・・というような実験を行います。相互コメントのネタとして若手法学報告を用いてもかまいませんし、多様な参加者に質問を投げていただいてもかまいません。
興味がある方は、冒頭に貼り付けた各フォーラムの説明をお読みいただき、フォーラムに参加した上でイベントにご参加ください。
なお、Facebookの仕組みを利用しているため、Facebookに忌避感があり未利用の場合は以下のエントリの2を参考に、登録をお願いします。kaffeepause-mit-ihnen.hatenablog.jp
今度の土曜日開催ですが、まだまだ参加者募集していますので、気になる方はご一報ください。

ネット人格とリアル名義が混交する新連載はじめます

嘘みたいなホントの話

このブログでもたびたびコラボしている岡野純さんと、新しくコラボ企画が始まります。でも、じゅんさんとだけコラボするのではなくて、あの弘文堂とのコラボです。
詳しくは以下のツイート参照。


詳しくは来週木曜日公開の「第0回」に書きましたのでご覧いただければと思うのですが、要するに「ぱうコメ法学版」です(企画案段階では本当にそう呼んでました)。

ブロガーとしての挟持とリアル名義での責任と

媒体は変わりますが、この「カフェパウゼをあなたと」や「ぱうぜセンセのコメントボックス」でのスタンスと同じく、「何度も聞かれたこと、何度も考えたことは、その後の人達につなげるためにもブログ記事にする」ということです。それを「法学教育」の場面でやる以上は「ぱうぜ」名義では良くないので、「横田明美」名義で書くことにしております。
・・・でもねえ、しっかりと混ざっていることは、連載見ていただければわかります(意味深)。

あたためていたことをやるフェイズ

今年はいろんな意味で区切りの年だと思っていて、徐々に「長年温めていたことをきちんと実現するステップ」を踏もうと思っています。このことについてはやっぱり個人ブログである「ここ」で書くべきだと思いますので、また日を改めて書きますね。

ディスカッションと即興ディベートを環境法の講義でやってみた(メモ)

f:id:Kfpause:20150207105727j:plain

環境法の講義がうまくいった

環境法の講義ではちょっと実験をしている。昨年は、「3本線ノートを教えてディスカッションをする」という話。今年はさらに一歩進めて、到達目標を「即興ディベートでフローシートを書く」というところにおいてみた。それが思いのほかうまくいったのでとても嬉しい。
詳しくはakmykt.netか、他のサイト用の連載か、別途丁寧に書くけれども、この記事では「どういうコンセプトでやったのか」、そして「どういうツールを使ったのか」についての備忘録を書いておこうと思う。

どうやったらディベート初心者にも楽しんでもらえるか?

最大のポイントは、「ディベート嫌いを作らない」ということ。このことについては、既にアシタノレシピで書いたから参照してください。
発想のために「ディベートモード」のスイッチを入れてみよう
ジャッジに向けてしゃべるんだという意識がないとケンカになるよね


この記事でも書いたとおり、「ディベートとは相手を言い負かすゲームではなく、ジャッジを説得するプレゼンである」というような意識に持っていくことが重要。また、何のためにディベートをするのかというところも分かってもらう必要がある。そこで、いくつかの工夫をした。

ディベート」の前に「ひとり会議」と「ディスカッション」を置く

ディベートに入る前に、まずはお題について一人で感想を書いてもらう。これは毎回の講義終了後にコメントを書いてもらって提出させているので、これまでの講義で10回以上やっていること。すらすらできるはず。
そして、そのあとは班(5,6人で一組にした)のなかで自由にディスカッションをしてもらう。提出用シートには班員の名前を書く欄をつけておいたので、名前を確認してからディスカッションをすることになる。また、「他の班員が良いことを言ってたらそれもメモしてね」という指示も。これで、かなり場が暖まった。
そこからおもむろに「肯定」「否定」「ジャッジ」をグッチョッパで決める。最初からチーム分けをしないのがコツだと思う。

ディベートの後にもう一度感想を書いてもらう

ディベートをした後にはどう考えが深まるのか、もう一度考えてもらう。これで、ディベートをすることの意義が分かってもらえれば嬉しい、とにらんでいたところ、かなり効果があったようだ。これについては別途書こう。

講義の進行上気をつけたこと

ディベートを即興で、しかも経験者がほとんどいない状況でやったので、進行に気を遣った。

あらかじめディベートと法学教育の関連をコメントしておく

これは講義の端々で、ディベートと法学がつながっていることを示しておいた。フローシートとブロックダイアグラムが似ているよとか。特に否認と抗弁の区別はしっかりと。ここをやっておくと、否定側立論と反駁の区別がしやすくなるはず・・・である。たぶん。

ディベートとは何か、については配付資料を準備

今回は松本茂・河野哲也『大学生のための「読む・書く・プレゼン・ディベート」の方法』(玉川大学出版部、2007年)を適宜コピーしたものを配布したほか、アシタノレシピでの連載のもとになっているスライドをアップしておいた。本記事冒頭の写真はこのスライドのトップ画面。アシタノワークショップ→基礎ゼミ→3年生ゼミ→環境法と使い回している。
フローシートの書き方はあらかじめ教えておくけども、ディベート回のなかでも要点だけは繰り返した。

ディベートの手順をおさらい!フローシートも書いてみよう
フローシートは面白いのでぜひやってみてほしい

ディベートの型で議論の立て方とツッコミどころを探してみよう
ツッコミどころ一覧は配布レジュメにも要点を書いておいた


エビデンスはこちらで用意

「ほんとうは準備に1ヶ月くらい掛かるよ」というコメントをしつつ、今回はエビデンスになりそうな新聞記事を用意しておいた。両論併記ではあるものの全体の論調としては論題に否定的な記事だったけど、勝敗には影響が少なかった模様(7つの班で概ね半々だった)。

プロジェクターにタイマーを映写する

40人、7班分の進行管理をひとりでやる必要があったので、プロジェクターにタイマーを大写しにした。
フリーソフト「KTIMER」で、連続タイマー機能が付いているものを選んで、あらかじめ進行予定の分数をセットしておいた。これが大正解。
大きなデジタルタイマー「KTIMER」の詳細情報 : Vector ソフトを探す!
連続タイマーを使うと、設定した複数のタイマーを連続で計測したり、手動で次々に計測したりできます。 ...
これがとても便利→「連続タイマーを使うと、設定した複数のタイマーを連続で計測したり、手動で次々に計測したりできます。」

評価方法はあくまでシート記入

感想シートとフローシートの双方を提出させて、「すべての項目に記入があれば合格」とした。良いことを書いていたら追加点。何を書いても良いという安心を与えつつ、ちゃんと時系列にそってメモをするという習慣を付けて欲しいという狙い。

詳しくは別途書きますね

取り急ぎのメモだけれども、これだけでもけっこうおもしろいんじゃないかな、と思って書いてみた。
ディベートからレポートに生かしてみよう
講義ではレポートまでは時間切れでいかなかったので、感想を書いてもらった

そもそもディベートって講義で習ったんじゃなくてサークルで(しかも英語ディベート)やったんだけど、首つっこんでおいてよかったと思っている。