カフェパウゼをあなたと

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若手法学研究者フォーラムのご紹介

若手法学研究者フォーラムとは

若手法学研究者フォーラムとは、Facebookで非公開グループ(管理人による参加承認制)として運営しているグループです。

https://www.facebook.com/groups/126334497538813

こちらは、比較的若手の法学研究を志す方々(研究機関所属の方に限りません)の情報交換を目的として2013年から運営しています。 設立経緯については以下の記事をごらんください。

「若手法学研究者フォーラム」はじめています - カフェパウゼをあなたと

現在、95名のメンバーがいます。 新規入会希望の方もいらっしゃることから、ここで改めて、参加要件と、どんな活動をしているのかをご紹介したいと思います。今月16日に、姉妹グループである研究ハックフォーラムと共催のオフ会イベントもおこないます。研究ハックフォーラムについては別記事をご覧ください。

研究ハックフォーラムのご紹介 - カフェパウゼをあなたと

これまでの活動

入会要件

フォーラム参加当初から、自由闊達な意見交換を目的に、下記の参加要件を設けています。
FBで入会申請をいただいた後、メッセージで参加要件の確認をしております。ご協力ください。(2019/04/11追記)

参加要件:
1.生年月日が、1973年(昭和48年)4月1日以降であること。(2013年4月1日時点で満40才以下)
2.以下のいずれかに該当すること。
(1)法学系の修士課程・博士課程に在籍しているか、在籍したことがある方。
(2)法学系の博士課程進学や助教等への採用を目指して、現在、研究論文を執筆中である方。
(3)法曹資格を有しており、ロースクールでの教育に関心があり、今後研究論文を執筆する予定がある方。
(4)上記の趣旨に鑑みて、準じると管理人が認める方。
*ここでの「研究論文」:制度・事例紹介に留まらない学術的価値を目指している論文。長さは問いません。
3.参加後速やかに、関心分野、学歴、職歴、研究歴等を含んだ自己紹介投稿をすること。

年齢要件を設けているのは、単純に、一定世代以降(司法制度改革前後以降の世代)にしたかったということで、これは何度も議論になりましたが固持しているところです。そのかわり、姉妹グループの研究ハックフォーラムでは参加要件をゆるく設定していますので、オフ会である「集い」に参加したい方は、そちらもご検討ください。

書き込みの留意事項

また、どんどん後から新規の方々がいらっしゃることから、書き込みにあたっての留意事項もおねがいしております。

書き込み時の留意事項:
1.法学研究・法学教育に関する悩みや、研究会案内等、参加要件に掲げた皆さんに聞いてみたいこと、お知らせしたいことを書き込んでください。
2.後から参加するかもしれないメンバーに見られても困らないことだけ書いてください。
3.誠実に、真剣に、しかし肩肘は張りすぎない投稿やコメントをお願いします。

これまでの実績

1. 自己紹介欄によるマッチング

メンバーの属性や専門は様々です。そこで、新入メンバーには自己紹介をお願いしております。この自己紹介投稿のコメント欄では、関連すると思われる既存メンバーからのウェルカムコメントがあったり、必要に応じて管理人である横田明美から、既存メンバーのご紹介をさせていただいております。それらに資するように、やや長めの自己紹介をお願いしています。 すでに他の方々が投稿していますので、それを眺めることによって、どんな人たちがいるのかもわかるようになっています。

2. 意見交換の実績

メンバーからの投稿では、「若手向けのイベント」や、「研究論文をはじめて書くにあたっての悩み相談」、そして「ゼミゲストとしての登壇のお願い」など、様々な情報が書き込まれています。割と込み入った話でも、率直な意見交換ができている印象です。当初の目的だった、「研究科の分断によって小さくなった研究コミュニティの補完」「実務と研究を両方おこなっている方とのマッチング」は、このようなかたちで実現しています。

実際の様子について(寄稿)

抽象的な説明だけではわかりにくいので、ここで、メンバーからの寄稿をいただいているのでご紹介します。

青山学院大学大学院法学研究科博士後期課程の藤間大順さん

1.はじめに
はじめまして。青山学院大学大学院法学研究科博士後期課程の藤間大順と申します。税法を専攻していて,所得課税,特に債務免除益課税の分野を専門としています。事業再生局面で主に問題となる分野です。

2.これまでの関わり方
私は,これまで2回,若手法学研究者フォーラムの集いに参加しています。
2016年の第4回集いにおいては,貸与型奨学金と租税の関わりについて考察したライトニングトークを行いました。このライトニングトークについては,研究会報告等において色々と膨らませたうえで,紀要論文へと繋がりました(拙稿「貸与型奨学金と債務免除益課税」青山ローフォーラム6巻2号(2018年)153頁)。
2017年の第5回集いにおいては,私の研究の概要について報告を行いました。博論の構想,とまで大掛かりなものではありませんでしたが,全体的な研究の展望について報告しました。
一応補足しておくと,集いの参加者は全員報告が求められる,というわけではありません。ただ,(後述するおすすめポイントと関わりますが)有益なコメントがたくさんいただけるので,ぜひ積極的に報告することをお勧めします。

3.おすすめポイント
このフォーラムのおすすめポイントは,まず,敷居が低いことだと思います。私はこのフォーラムにいらっしゃった方々の誰とも知り合いではなかったですが,弘文堂スクエアでの横田先生の連載をきっかけに横田先生にメールをして,快く迎え入れていただきました。敷居が低いのに第一線で活躍されている先生方ばかり,というのは,実は大いなる罠なのではないかとも思いますが,おすすめポイントとして挙げられると思います。
敷居の低さにも関連する点ですが,格式ばらずに報告の機会がもらえる,というのも,とても大きなこのフォーラムのおすすめポイントだと思います。それでいて,第一線の先生方からガチなコメントをいただけます。
また,色々な法分野に関わっている方々とお知り合いになれる点が挙げられます。あくまで私の経験ですが,研究生活をしていると意外と他の法分野の方々と知り合う機会がなくて,人脈がガラパゴス化していきます。そんな中で,様々な法分野の先生方がいらっしゃるこのフォーラムはとても貴重な集まりでした。Facebookグループの投稿もとても充実しています。
更に,このフォーラムに参加することで,その後にも繋がります。私は,このフォーラムに参加したことがきっかけで税法学の若手の先生方とも繋がりができて,色々な研究会へと参加することができました。
最後に,何かこうキラキラした側面ばかり書いてきましたが,最大のこのフォーラムのおすすめポイントは,法学研究の苦しさを良く理解している若手の先生方がいらっしゃる,ということだと思います。普段周りにいる人に研究の苦しさを吐露するのは,案外難しいことです。このフォーラムでは,そういう苦しみみたいなものも共有してくださって,私はとても救われています。

早稲田大学社会科学研究科博士後期課程 吉田朗さん

1.はじめに【自己紹介もかねて】
 現在、早大社会科学研究科博士後期課程所属(4月から5年生です)、専門分野は環境法+保険法、研究領域は、環境問題における費用負担の在り方(費用負担の手法として保険使おうぜ!ということです)です。環境法と保険法のコラボを考えている人間です。

2.関わり方に関して
 環境法政策学会で横田先生に初めてお会いして、(カジュアルに)「入らないかい?」の一言で入りました。これまで、フォーラムで3回研究報告を行い、そのうち2回を論文として世に出しました。(参考:拙著(2015)「氾濫原管理における水害保険ー全米洪水保険制度を素材としてー」社学研論集25、62-72頁/ 拙著(2016)「地震保険による耐震アップグレードーカルフォルニア地震保険を素材として」社学研論集27、13-23頁)。また、D論構想も報告をしました。

3.フォーラムの特典(こんなことが実現できますよ)
・メンバーは、最近D論を出したり、院生であったりするので、今、抱えている課題を話し、糸口が見える。(上の世代の場合、悪気はないが、時代錯誤になっているケースもある。一般例として、親が子供に自分時代の就職活動の方法をアドバイスしてしまい、子供が結果迷惑するアレ)
・純粋培養の院生(学部からそのまま大学院に来て今日至る)やそこから先生になった方々がメンバーなので、同じ世代での繋がりができる。
・法学分野も多種多様なので、いかに自分の研究を理解してもらえるのかの訓練になる。
・忖度一切必要なし(思ったことを述べるが原則なので、自由に表現が出来る場ですよ。)
・実務系のメンバーの意見が聞ける(個人の意見だが、学術だけに陥ると、社会と研究との関わりが見出せなくなり、どんなに素晴らしい議論であったとしても、机上の空論と一蹴される危険もあるので)
・最近は「夏の例大祭」と名づけ、夏ごろにフォーラムやってます。
・なにせ、グループ管理人の横田先生の人脈が尋常ではない(個人の感想の領域です)ので、初めての学会で、横田先生の知り合いがいて、そこを糸口に新しい人脈を構築できる。

いかがでしょうか。その他にも、このフォーラムをきっかけに研究論文を投稿したり、学会報告をしているメンバーはたくさんいます。

直近のイベント

お二人のコメントにもあるとおり、このフォーラムは1年に1.2回のペースで、「集い」と呼ばれるオフラインイベントをおこなっています。 おおむね、7月に1度、姉妹グループ「研究ハックフォーラム」との合同での集いを東京でおこなっているのですが、今年は、それに加えて博多での会合もおこないます。以下ご紹介します。

7月16日午後:第6回の集い

こちらは、7月16日(月/祝)の14時から、都内会議室でおこないます。 詳しくは若手法学研究者フォーラム・研究ハックフォーラム両方に、イベントページとして立ち上げてご案内しております。
「若手法学」のほうでは研究報告と科研費・学振申請書の書き方相談、「研究ハック」では、『ライフハック大全』『アイデア大全』『問題解決大全』の3大全から研究ハックのおすすめを紹介するLT(ライトニングトーク)大会を予定しています。
どちらのフォーラムのメンバーでも全ての時間にご参加いただけます。

7月27日夜:博多での研究報告イベント

こちらは、九州大学を会場にして、あるメンバーの研究構想について、関連するメンバー中心に話しあいます。こちらは若手法学研究者フォーラムでのみ詳細を共有します。

新規入会者募集中です

若手法学研究者フォーラム・研究ハックフォーラムいずれにおいても、随時新規加入を募集しています。相談がある方は、ぜひ管理人・横田明美までお問い合わせください。