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カフェパウゼをあなたと

コーヒー片手に語らいを!わたしと、みんなと、そしてあなた自身の過去・未来と。

博士論文口頭審査を振りかえろう

研究法 プレゼン 研究ハック

先日、博士論文の口頭審査なるものに挑んできました・・・いやはや、緊張した。
・・・1月中旬の体調不良はおそらくこの心理的プレッシャーのせいです、たぶん。
まだ結果がどうなるかはわかりませんが、わからないからこそ開き直って(苦笑)、口頭審査までにした準備や当日の心境につき振り返っておきたいと思います。

所属している研究科の方針により、やり方は様々かと思います。公開審理というところもあれば、非公開でというところもあるでしょう。ちゃんと確認しておきましょう、経験者がいれば、聞いておきましょう。
以下、やり方は様々でも、きっと参考になることがあるんじゃないかと思って書きますのでよろしくお願いします。

とにかく焦らない

まず、目の前に提出した博士論文(ないし修士論文でもロースクール在籍時論文でも,口頭試問がある論文がある人(以下、博士論文に統一しますね))がある方は、審査までの間、たぶん、がくがくしていると思います。落ち着かないと思います。
特に、私と同じように、予備審査等のしくみが(制度上)無く、提出した後は口頭審査一発勝負の方は。
・・・そういう方は、とりあえず、こちらのページをどうぞ。
博士号の要件を考えるために:『博士号への道』抜き書き - 殺シ屋鬼司令
ここでの抜き書きに、とても励まされました。
詳しくは記事自体を見てもらうこととして、「博士論文審査の審査官は潰しに来ているわけではない」ということを認識することは重要だと思います。
理系で、特に海外での学位取得を考えている場合は、原文も読んでください。

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あと、友人に言われた言葉で、「もう出してしまったのでじたばたしてもしょうがない」というのも(厳しいですが)確かにそうだと思いました。
まずは、焦らないこと。焦ると、只の風邪で一週間くらい寝込んだりします(苦笑)。

論文に向き合う

次に、自分の論文に向き合いましょう。・・・書いてから時間が経っていて、しかもその間に全然関係ない仕事とかしていると、書き上げた当時の自分の頭になかなか戻れないものです。読み返すの、辛いけど、読み返しましょう。
このとき、ミクロな視点と、マクロな視点を忘れないようにしましょう。

ミクロな視点

ミクロな視点は、その論文の中身の隅々。主査・副査のうち一番あなたの専門に近い審査委員は、内容に立ち入って聞いてくると思います。そのとき、「この論文を書いた以上、一番詳しいのは自分だ」という気概を持ちつつ語れるように、さらっておくのです。そのうえで、まずいなあと思うところが残っているのなら、どうにか「建設的な提案」まで持ち込めるようにしましょう。
将来の課題であるとか、いろいろ言い方はありますから。

マクロな視点

マクロな視点と書きましたが、意外とこれを忘れてしまいがち。専門にあまり近くない審査委員が何を審査するかと言えば、この論文が「研究」として成り立っているか、どれだけの意義があるかということ。
学部生など、はじめて論文を書いたときにはあまりピンとこないかもしれないですが、大枠の質問って非常に大事なんですよ。
今回は、そこを踏まえるために、こんな本や記事を読み返していました。

社会科学系のための「優秀論文」作成術―プロの学術論文から卒論まで

社会科学系のための「優秀論文」作成術―プロの学術論文から卒論まで


川崎先生の本は、卒論と修論と博論の違いがわかるように配慮されています。



学術論文の作法―(付)小論文・答案の書き方

学術論文の作法―(付)小論文・答案の書き方


法学系では現状コレかな。



創造的論文の書き方

創造的論文の書き方


専門が違いますが、伊丹先生とお弟子さんたちの対話に何度も励まされました。



論文に何を書くべきか→これだけは埋めろ→論文作成穴埋めシート 読書猿Classic: between / beyond readers
"いま改めてこれを読んでる・・・博論審査22時間前(おいおい)。"
こんなブックマークコメントを付してしまいました(おいおいおいおい)。
「穴埋めすれば、論文になる」だなんて、冗談のように聞こえるかもしれないけれど、ツボを突いた質問になっていて、答えると本当に概要ができあがります(一応)。
・・・とりあえず、なんとか心理診断のようなもんだと思ってやってみたら、前に進めた気がします。


また、学振特別研究員(DC,PD)申請書類で求められていることも、参考になるかもしれません。これからの話の部分も含めて、自分の論文がどういう意味を持つのか、考え直してみると良いでしょう。
募集要項(PD・DC2・DC1) | 特別研究員|日本学術振興会

このような「自分の専門とは違う人が読んで自分の研究の価値がわかる」というレベルでの質問も、想定しておく必要がありますよね。

口頭試問真っ最中

口頭試問真っ最中は、自分はひとり、相手は複数です。・・・普通の研究会では報告者以外の参加者間での応答があることもありますが、さすがに口頭試問ではそんなことありません。

本ブログでは、研究会ノートのコツや、研究会での質問の種類についても考察していますので、参考にしてみてください。
質問や振り返りを助ける「研究会ノート」の取り方 - カフェパウゼをあなたと
実りある研究会から「発話」と「発言」の間を考える - カフェパウゼをあなたと

三本線ノートやっててよかった

三本線ノートで対応しました。審査委員から来た質問をひたすらメモって、一呼吸おいて、答える。自分の答えのキーワードくらいは書き付けながらです。そうして、終わった後に、後輩に報告しながら空白を埋めていきました。

そうこうするうちに、気がついたら90分が過ぎていました。

やってて良かったこと

まだ結果がどうなるかわかりませんが、終わってみての感想は「なんとかなったかな・・・」という感じです。取り急ぎ、やってて良かったなあと思うことだけメモしておきます。

たくさん研究会出ておいてよかった

たくさん研究会、特に論文報告会に出ていたので、どういう質問が来るのかなんとなくわかりました。特に、マクロな質問は共通しやすいので、論文報告会(審査が公開されている場合は審査会も)には自分の分野違いのものも含めて出ておきましょう。質問の癖がわかったりするので、慌てないですむかもしれません。

たくさんノート書いておいて良かった

研究会ノートの取り方を工夫しておいて、こんなに良かったと思う日はありません。振り返りもやりやすいです・・・公表までがミッションなんで、ここから先が大変です。

なお、振り返りにはまたこのエントリーでの方法を使うと思います。
文章の見直しのために「対話誘発シート」を作ろう - カフェパウゼをあなたと
対話誘発シート。これを書かないと、そもそも問題点が一覧できません・・・。

人事を尽くして天命を待つ

あとはもうどうしようもないので、結果発表を待ちます。
うまくいくと良いなあ。とりあえず終わってほっとしたので、カフェパウゼなう。